論文やデザインの懸賞入選者に支払う賞金等

論文やデザインの懸賞入選者に支払う賞金等への源泉徴収

あるテーマを持って広く一般から論文を募集したり、一定の目的を持って標語を募集したり、シンボルマークといった標章を募集したりしていることを目にすることがあります。

このような論文コンテストに応募したことや、新聞、雑誌等へ標語等の投稿、デザインの投稿、あるいはニュースとなる写真の提供などをして、その懸賞に当選したことにより、出版社などから賞金が支払われることもあります。

 

今回は、出版社などがこういった賞金を入選者に支払うような場合に、その賞金が源泉徴収の対象とされているのかどうかについて、見てみましょう。

 

 

 

基本的には源泉徴収の対象となる

論文コンテストや、新聞、雑誌等へ標語等の投稿、デザインの投稿、写真の提供などの入選者に対する入賞賞金については、源泉徴収の対象に定められている報酬または料金に該当することとなっています。

したがって、その賞金等を支払う者は、その支払いの際に、所得税等を源泉徴収しなければなりません。

 

少額で一定のものは源泉徴収が不要

冒頭のような入賞賞金は、基本的には、「原稿の報酬」や「デザインの報酬」として所得税等の源泉徴収の対象になるのですが、

それらの賞金等が次のいずれかに該当するものであり、かつ同一人に対して1回に支払うべき金額が少額(おおむね5万円以下)のものについては、

源泉徴収をしなくて差し支えないこととなっています。

 

  • 懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金等
  • 新聞、雑誌等の読者投稿欄への投稿者、またはニュース写真等の提供者に支払う謝金等(ただし、あらかじめその投稿または提供を委嘱した者にその対価として支払うものを除きます。)
  • ラジオやテレビ放送の聴視者番組への投稿者、またはニュース写真等の提供者に支払う謝金等(ただし、あらかじめその投稿または提供を委嘱した者にその対価として支払うものを除きます。)

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。

※この記事は、作成時点の法令や経験をもとに概要を記載したもので、記載内容に相違が生じる可能性があります。

また、記事中の特に意見部分については記載者の見解ですので、実際の適用においては必ず個別具体的な内容をお近くの税理士や税務署などにご確認くださいますようお願い申し上げます。