期中に増資があったときの中小企業投資促進税制の適用

期中に増資があったときの中小企業投資促進税制の適用

たとえば、期首において中小企業投資促進税制の適用を受けることができる資本金1億円の一定の中小企業者に該当する会社が、

期中に機械装置を取得して中小企業投資促進税制の適用を考えており、

さらにその期中に増資を行うことについても検討しているような場合に、

中小企業投資促進税制における特別償却の適用がどのようになるのかについて、見てみましょう。

 

 

中小企業者に該当するかどうかの判定時期

中小企業者に該当するかどうかの判定については、

基本的には、資本金等の額や一定の大規模法人による株式の保有割合などによって、形式的な判定を行うようになっています。

 

その判定の時期については、

  • 期首
  • 期末
  • 期中(事業供用の日)

のいずれかが考えられますが、

結論としては、中小企業投資促進税制の対象となる機械装置等を「取得等して事業の用に供した日」とされています。

措置法通達において、「法人が各事業年度の中途において中小企業者等に該当しないこととなった場合においても、その該当しないこととなった日前に取得等をして指定事業の用に供した特定機械装置等については、適用除外事業者に該当しない限り、この制度の適用がある。」と規定されているのです。

 

 

まとめ

冒頭の例のように、

資本金1億円の一定の中小企業者に該当する会社が、

期中に機械装置を取得して中小企業投資促進税制の適用を考えており、

さらにその期中に増資を行うことについても検討しているような場合には、

先に、機械装置を取得して事業の用に供したうえで、そのあとで増資を行うようにするとよいでしょう。

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。

※この記事は、作成時点の法令や記載者の経験等をもとに概要を記載したものですので、記載内容に相違が生じる可能性があります。

また、記事中の特に意見部分については記載者の見解ですので、実際の適用においては必ず個別具体的な内容をお近くの税理士や税務署などにご確認くださいますようお願い申し上げます。