一部未払となっている給与の源泉徴収

一部未払となっている給与の源泉徴収

本来は毎月支払っている給与について、たとえば、今月は資金繰りの都合により一部のみ支給することとして、

残額は翌月払いとなった場合の源泉徴収額は、どのようにすればよいのかについて、見てみましょう。

 

 

源泉徴収税額は支払いの際に徴収する

月給として毎月一定の日に従業員に支払っているような一般の給与についての源泉所得税等は、実際の支払いの際に徴収すればよいこととなっています。

したがって、その給与が一部未払となる場合には、その一部未払い分の給与等が実際に支払われるまでは、基本的にその部分については源泉徴収を要しないこととなっています。

 

 

一部未払の場合の源泉徴収税額の計算

給与の一部が未払となって複数回に分割して支払う場合の源泉徴収税額の計算は、確定している総支給額について求めた源泉徴収税額を、

実際に支給する都度その支給額で「按分して計算」することとなります。

 

一部未払の場合の源泉徴収税額の計算式は次のようになります。

 

<計算式>

総支給額について求めた源泉徴収税額 × (今回支払う一部給与の額 ÷ 今月分の社会保険料等控除後の給与の金額(総支給額))

 

 

注意点としましては、

計算式のとおり、まずは今月分の給与全体の源泉徴収税額を求めてから、つぎに一部支払う給与の額に対応する税額を「按分計算」で求めることとなります。

一部支払う給与の額を基礎として源泉徴収税額を求めることとはなりませんので、ご注意ください。

 

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。

※この記事は、作成時点の法令や記載者の経験等をもとに概要を記載したものですので、記載内容に相違が生じる可能性があります。

また、記事中の特に意見部分については記載者の見解ですので、実際の適用においては必ず個別具体的な内容をお近くの税理士や税務署などにご確認くださいますようお願い申し上げます。