クレジットカードで代金を受け取ったときの仕訳

カード売上げは発生主義で記帳しましょう

現金での売上げとは違って、クレジットカード払いでの売上げとなると、クレジットカードの信販会社からの入金はすぐに行われず、入金されるのは売上げてからおよそ2か月後くらいが多いのではないでしょうか。

 

「クレジットカードでの売り上げだから」、「まだ実際には入金されていないから」と言って、何も記録していない、記帳しない、なんてことにならないように、

売上げが発生したら原則「複式簿記」で、「発生主義(売ったときに計上)」で仕訳を行うようにしましょう。

 

なお、一定規模以下の青色事業者には「現金主義」といって、お金が入ったのを基準に所得計算することができる特例もありますが、あくまでも基本は「複式簿記」で、「発生主義(実現主義ともいいます)」となっているのでご注意ください。

 

(参考:複式簿記ってどうするの↓)

複式簿記での仕訳のしかた

 

 

複式簿記での仕訳例

発生主義でクレジットカード払いの売上げを計上するときには「売掛金」などの勘定科目を用います。

そして後日、実際にクレジットカードの信販会社から入金になったときに、「売掛金」がなくなって、「普通預金」などの残高を増加させます。

 

  • 5月10日 クレジットカード払いで、商品10,000円を売り上げた。

 

発生主義で、売上げを計上します。

売掛金 10,000 / 売上高 10,000

5月10日 売掛金 10,000 売上高 10,000

 

 

  • 6月28日 クレジットカードの信販会社から、手数料300円引かれた後の9,700円が入金になった。

 

「売掛金」がなくなって、「普通預金」などの残高を増加させます。

普通預金 9,700 / 売掛金 9,700

支払手数料 300 / 売掛金 300

6月28日 普通預金 9,700 売掛金 9,700
6月28日 支払手数料 300 売掛金 300

 

 

現金主義で記帳する場合

基本的には複式簿記・発生主義で記帳するとはいっても、実は、一定の個人事業者においては「現金主義による所得計算の特例」というものが認められています。

この「現金主義による所得計算の特例」は、前々年分の事業所得と不動産所得の合計300万円以下青色申告である個人事業者が事前に届出を提出することにより認められています。

 

 

ただし、この現金主義の特例を適用することになった場合には、「複式簿記」、「発生主義」で計算し「貸借対照表」、「損益計算書」を提出する青色申告者とは違って、青色申告65万円控除の適用を受けられず、青色申告特別控除は10万円だけとなってしまいますのでご注意ください。

 

 

比較的簡単な発生主義での記帳のしかた

毎月、毎月、売上げの都度「売掛金」を計上して、入金があったときに「売掛金」から「預金」に振り替えるのは仕訳の手間が二重になって管理も大変だという方もいらっしゃると思います。

そこで、比較的簡便な方法をお話しします。

 

  1. まず、月々の取引は現金主義で記帳しておきます。
  2. そして、年末だけ(翌年初の入金も)発生主義に切り替えます。

 

つまり、年末の決算で、例えば12月分は、現金主義での売上げ計上仕訳と、12月分の発生主義での売上げ計上仕訳の両方が記帳されます。

こうすると、1年区切りで見た1年間全体の取引を通じては、きっちりと発生主義で記帳されていることになります。

(もちろん、カード決済のタイミングにより1か月分なのか2か月分なのか確認しなければならないですが。)

 

 

月々の損益のトレースには向いていないなど、不利な面もあるのですが、

この方法で記帳すれば、「損益計算書」も「貸借対照表」も正規の簿記の原則(複式簿記・発生主義)で作成されたものに仕上げることができます。

参考までにしていただければと思います。

 

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。