お金を拾って警察署へ届け出たものの、落し主が現れない場合の課税
警察署へ届け出たものの、落し主が現れないことにより受け取った金銭に対する課税
路上で現金を拾って警察署へ届け出たものの、その落とし主がわからないまま期日を迎えたことにより、警察署からその現金をもらうこととなった場合の課税関係について、見てみましょう。
一時所得として課税される
落とし主が現れない場合
落とし主が現れないことにより取得する金銭などについては、
「遺失物の拾得または埋蔵物の発見により新たに所有権を取得する資産」に該当し、
その所得は一時所得として課税されることとなっています。
落とし主が現れた場合
仮に落とし主が現れたとしても、拾得したことを届け出たことに対する謝礼として金銭などを受け取ることがありますが、
それについては、「遺失物拾得者または埋蔵物発見者が受ける報労金」に該当し、
上記と同じく、その所得は一時所得として課税されることとなっています。
一時所得の金額の計算方法
一時所得の金額の計算方法は、次のとおりです。
<計算式>
一時所得の金額 =
一時所得の総収入金額 -(マイナス)その収入を得るために支出した金額 -(マイナス)一時所得の特別控除額(最高50万円)
路上で現金を拾うために、また警察署に届け出るために支出した金額は、基本的にはゼロと考えられるので、
取得する金銭などが50万円を超えてくると一時所得の金額が生じることとなります。
なお、課税されるのは、その一時所得の金額の2分の1となっており、
給与所得や事業所得などの金額と合算されて所得税等が計算されることとなります。
遺失物法(参考)
遺失物法によれば、警察署での落とし物の保管期間や落とし主が落とし物などを探せる期間が3ヶ月となっており、3ヶ月経っても落とし主がわからないときや、取りに来なかったときには、その落し物は拾い主のものになります。
なお、拾い主による落とし物の引取り期間は、権利が発生してから2ヶ月間となっているので、受け取る場合にはその間に受け取るようにしましょう。
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※この記事は、作成時点の法令や経験をもとに概要を記載したもので、記載内容に相違が生じる可能性があります。
また、記事中の特に意見部分については記載者の見解ですので、実際の適用においては必ず個別具体的な内容をお近くの税理士や税務署などにご確認くださいますようお願い申し上げます。