また財布拾った。
またか、
また財布が落ちてる。
仕事帰り、
事務所を出て車に乗り込もうとしたときに、
駐車場の前をとおる道(歩道)に、
ぽつんと財布が落ちているのを見つけました。
ここで財布を見つけるのは2回目。
前回はいつだったかな?
パンパンに詰まった長財布を
駐車場の僕の車のすぐそばで見つけたのは。
1,2年ほど前だったかな?
(記憶があやふやですが。)
今日はすぐに家に帰ってビールを飲もうとしていたけど、
財布を拾ったので、
交番に寄り道をすることとしました。
(今、捜している人がいたらかわいそうなので。)
交番に向かって車を走らせていると、
前方からパトカーが2台
パトランプを点灯させながら
こちらに向かってきます。
おいおいおいおい
今から見まわりに行くん?
交番に行っても
空っぽやん。
今ここで、
お巡りさんに拾った財布を渡したい。
かといって、
対向車線のパトカーに向かって
パッシングしたり、
クラクション鳴らしたり、
車を横付けして進路を遮ったりして
パトカーを急停車させるわけにもいかず、
仕方なく?対向車線をこっちに向かってくるパトカーには
そのまま通り過ぎてもらいました。
(あたり前ですが。)
交番に着くと、
案の定、空っぽです。
警察署に電話して、待つこと15分。
2人のお巡りさんが来てくれました。
さっき通り過ごした2台のパトカーのうちの1台でしょう。
拾った財布を交番に届けると、
中身を全部僕の目の前でトレーに広げるのですね。
たくさんのものが出てきました。
マイナンバーカードまでも。
現金は金種ごとに
〇円札が何枚
とか、
〇円玉が何枚
と数えていきます。
僕の目の前で確認を取りながら。
中身を確認するお巡りさんと
パソコンで何やらしているお巡りさん。
パソコンのお巡りさんは
ゼット確認?とかしています。
聞けば、盗難品でないかの確認だとか。
(そっか、いちおう、まだ僕も容疑者か。)
そして、
僕も書類に記入しなければなりません。
お巡りさんから、
僕には拾得者としての権利があるとの説明を受け、
権利行使するか、放棄するか?
書類にチェックを入れます。
→ここは、「権利放棄する」にチェック
僕の名前・連絡先を遺失者に知らせるか、匿名か?
→ここは、「匿名」にチェック
遺失者に無事に返還されたときに
僕への通知は必要かどうか?
→もちろん「通知」は必要。
僕はいつも警察署からこの「通知」をもらっています。
なぜなら、
無事に持ち主のもとに届けられたことが分かると、
僕が安心するから。
僕自身が喜ぶから。
無事で何よりというのと、
届けた甲斐があったと思えるから。
だから、
お礼のお金は一切要らないけど、
(大金だったら悩むかもですが。笑)
この「通知」は送って欲しいのです。
お巡りさんの手続きを待っている間、
「この交番に財布届けるの2回目なんですよ~」
「いつもご協力ありがとうございます!」
なんて会話を交わしていました。
「1円玉とか10円玉の裸銭を拾ったときには
そのままコンビニ募金してるんですよ~笑」
なんてことは、
ここでは絶対に口にしてはいけません。
(いちおう1円でも届けないといけないらしいので。)
そうこうしていると、
パソコン処理しているお巡りさんが顔を上げて、
「ん?あの人かな?」
と口にしました。
そのお巡りさんが見ている方に振り返ってみれば、
一人の若い女性が交番の入り口に自転車をとめています。
そしてハアハア言いながら交番の中に入ってきました。
「いかがされましたか?」
「財布を、、、落としました。」
「お名前は?」
「○○○○、、です。」
「あ、これですね?」
「わ、わぁ~」
そのときその女性は
膝ガックン
「この人が届けてくれていたところです。」
「本当にありがとうございます!あーほんと焦ったー。あー助かったー。」
うん、焦ってましたね。
(マスク越しでもそれは十分に伝わります。)
ということなので、
僕は、
「じゃ、これで失礼します。」
お巡りさんから、
「この後、責任をもってお返ししておきますから。」
「もう通知のほうは要らないですよね?」
もちろんです。
帰り際に、
その女性が、
「ぜひお礼にもらってください!」
と、
トレーに広げられたお金を取り上げて
僕に渡そうとしてくれましたが、
お気持ちだけ頂いておきました。
結局、
人から感謝されるとか、
喜ばれるっていうのが、
僕への一番のご褒美なのかなって
思うときがあります。
仕事でも日常でも何でも。
もちろん、仕事や商売だったら、
その感謝の度合いを数字(金額)で表現したりするのは大切ですが。
いつもであれば、
もとの持ち主に無事に届けられたという「通知」でもって
僕はその喜びを味わったりしているのですが、
今回はたまたま目の前で無事に届けられたので
僕の喜びはひとしおです。
ちょっと遅くなったビールは
これまた格別にうまかった。
ご覧いただきまして誠にありがとうございました。