車の担当者が変更になった話
昨年の春、
近所の自動車販売店で車を買い換えました。
長年愛用していた車を新車に更新したのですが、
その更新の際に、
新車への買い換えを丁寧に勧めてくれて、
最後までいろいろと世話になった営業の担当の方が
別の担当者に変更になった、
交代になった
との連絡がありました。
交代は、この春の話です。
もう何か月か前の話ですね。
ふと思い出したのです。
最初、その担当者変更の連絡は、
僕のほうに入ったのではなく、
僕の嫁さんの携帯電話のほうに入りました。
嫁さんから、
「車屋さんから連絡があって、担当が、○○さんから別の人に交代になったんやてー。」
と聞いたときには、
ああ、担当が交代になっちゃったのか、、、
○○さん辞めちゃったのか、、、
残念だな、、、
やっぱ、
仕事きつかったのかな、、、
仕方がない、、、うんうん
なんて勝手なことを先走って思いめぐらしていたのですが、
よくよく聞いてみると、
どうやら、○○さんは、
本社の中枢っぽい部署に
転勤になったってことが分かりました。
いわゆる”ご栄転”というやつで、
それに伴う担当者変更ということが分かりました。
おっとぉ。
(勝手に辞めさせてごめんなさい汗)
先ほどまでの気持ちから一転して、
それはそれは、素晴らしい!
本当によかったね!
と心から思いました。
(僕たち夫婦で応援していた、まだまだ若い子でもあったので。)
後日、本人から異動の連絡のハガキが届いて、
本当に良かったね!
と再認識した次第です。
モノ自体はなんでもいいのですが、
ちょっとした大きな買い物をするときって、
その性能や値段などは
もちろん重要な要素なのですが、
けっしてそればかりではなく、
これは、ぜひとも○○さんから購入したい、
って思うことがあります。
今回車を更新したときの担当者についても、
○○さんが担当でよかった、
って思いながら買い換えましたし。
単に、製品・商品を幾らで手に入れるか、だけではなく、
購入に至った気持ちも一緒に付いてくる、
という感覚ですかね。
はじめの商談の段階から、
すでにそのモノに対する思い入れというものが
スタートしているような感じです。
今回、○○さんが担当を外れることになったのですが、
”ご栄転”
とあらば、
ちょっとは寂しい気がするものの、
やっぱ、嬉しいという気持ちが大きいです。
良い人から買えてよかった~
って思えますし、
縁起の良い(ご栄転が付いている)買い物だった
って思えるのです。
(勝手に○○さんを”ご栄転”だと思い込んでいます。)
では、
売る方と買う方とが逆になってみたら
どうでしょうか?
先ほどの車の購入の話では、
僕が買う人でしたが、
逆に、
僕が売る人だと、
どうだったのかな?
と、自分の過去を思い出してみました。
うん、
毎度毎度というわけではないけれど、
何回かは良い売りかたが出来たのではないか、
と思い出せることがあります。
一番最初のときのことも、
いまだによく覚えています。
一番最初は、
僕が社会人(会社員)になって、
新入社員ホヤホヤで、
最初に配属になったところ。
ある貿易港の保税倉庫に
商社・メーカーなどの輸出入貨物を搬入して、
通関をする仕事をしていました。
通関士という仕事です。
商社などから仕事をとってくる営業の第一線ではなかったのですが、
営業部門と一体になって、
貨物の輸出入の実務をしていました。
お客さんである取引先はたくさんあったのですが、
なかには手厳しい人もいまして、
その厳しい人(ある取引先の役員)から僕は
あちこち注意を受けながら
日々勉強して、仕事をしていました。
結局、その厳しい人とのお付き合いが始まってから数年後には、
僕は本社の経理部門に転勤となったのですが、
今まで指導してもらったお礼のために保税倉庫の片隅でその人が来るのを待ち伏せしまして、
いざ駆け寄って、転勤の挨拶をすると、
普段は厳しいその人(取引先の役員)が
僕の本社経理への転勤を
自分ごとのように
めちゃくちゃ喜んでくれたことを
今でも思い出します。
(勝手に”栄転”だと思ってくれたのかもしれません。)
まぁ、なかなか日頃、
仕事上お互いに思いを伝える場なんてないですし、
今はもう年齢的にも見た目にもフレッシュマンではないので、
当時のような初々しさはないのですが、
気持ち的には、
仕事上どちらの立場であったとしても、
こういう心の持ちかた、
相手の方の成功や進展によって自分が嬉しくなるという心の持ちかたは
美しいことだと思っています。
僕が新入社員であった頃からの経験もあることから、
本来なら、
車の○○さんには、
今般の”ご栄転”のことを
「おめでとう。」
と伝えられれば良かったのですが。。。
嫁さんのほうに電話したなんてね。。。笑
今後の益々のご活躍を祈念しております。
ご覧いただきまして誠にありがとうございました。