短い周期で固定資産を買い替えた場合の損金算入
短い周期での固定資産の買い替え
法人税法基本通達には、周期の短い費用の損金算入の記載があります。
一の計画に基づき同一の固定資産について行う修理、改良等が、おおむね3年以内の期間を周期として行われることが既往の実績その他の事情からみて明らかであれば、その修理、改良等のために要した費用の額については、修繕費として損金経理をすることができるというものです。
では、周期の短い固定資産の買い替えについても同じように損金になるのか、見てみましょう。
通達の適用対象はあくまでも「固定資産に対する修理、改良等」
一の計画に基づき同一の固定資産について行う修理、改良等が、おおむね3年以内の期間を周期として行われることが既往の実績その他の事情からみて明らかであれば、その修理、改良等のために要した費用の額については、修繕費として損金経理をすることができるという通達は、
あくまでも固定資産に対して修理、改良等をしたときに適用されるものとなります。
したがって、たとえ3年以内の周期で固定資産の買い替えを実際に行っていたとしても、この通達の適用はありません。
たとえばパソコンなどを3年周期で買い替えた場合
おおむね3年以内でパソコンなどを買い替えた場合には、この通達を適用して修繕費で処理することはできません。
修繕費ではなく、減価償却資産の取得として処理することとなります。
しかしながら、
たとえば、一般的なパソコン程度の金額の固定資産であれば、
- 10万円未満の固定資産であれば、少額減価償却資産として取得価額の損金算入
- 20万円未満の固定資産であれば、一括償却資産として3年間の均等償却
- 30万円未満の固定資産であれば、中小企業者等の特例により損金算入(青色申告者のみ適用可能、年間300万円限度)
などの規定が適用ができるものであれば、
これらの規定の適用を各法人において判断することになります。
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※この記事は、作成時点の法令や経験をもとに概要を記載したもので、記載内容に相違が生じる可能性があります。
また、記事中の特に意見部分については記載者の見解ですので、実際の適用においては必ず個別具体的な内容をお近くの税理士や税務署などにご確認くださいますようお願い申し上げます。