ものごとを伝えるタイミング

ずいぶん前のことを

ときどき思い出します。

 

あれは、

大阪-東京とか、大阪-小倉など

新幹線を使った出張が多かった会社員時代のこと。

 

JR新大阪駅で、

ピタパとかイコカみたいに、

改札で

ピッ

ってカードをかざすだけで新幹線ホームに出入りできる○○カードについて、

 

新幹線の改札を出てすぐの

在来線の乗り換えホームのような広いエリアの一角で

2~3人の、おそらくアルバイトであろう人たちが

ブースを出して

入会案内をしていました。

 

当時は、その○○カードと、カード決済用のクレジットカードが

入会時点でセットになっていました。

(今はどうか知りません。)

 

 

もともと当時は、

出張で新幹線を使用することが多かったし、

そのカードを使うと割引料金が適用されるし、

ポイントを貯めれるし、

予約も変更もスマホで簡単にできるし、

 

さらに、

その○○カードで予約をすると、

「のぞみ」じゃなくて「ひかり」なら、

グリーン車を利用しても、

時間も値段もそれほど変わらないことから、

 

出張の時は

いつもグリーン車を使おう、

グリーン車を安く使おう、

という思いもあって、

はなっから、そのカードに入会するつもりで話を聞いていました。

 

 

入会案内のアルバイト君からマニュアル通りの説明をいろいろと聞いて、

はい

はい

はい

と、順調に話が進んでいきました。

 

僕はもう入る気満々ですから。

その日は話を聞く時間もあったし。

至ってスムーズだったんです。

 

でも、このカード入会が嫌な思い出になったのは

その入会案内をしてくれたアルバイト君が

最後の最後にデメリットを言ったこと。

 

嫌な思い出と書いておきながら、そのデメリットの内容自体はうっすらとしか覚えていないんだけどね。

むしろ、その時の自分の感情の方をよく覚えているのです。

内容はほとんど忘れるくらいだから

大したことなかったんでしょう。

 

 

もう、入会申込書に

名前から、

住所から、

何から何まで全部書き終えた後に。

 

最後にコレ言うか!

ってやつ。

 

それを彼は言いました。

 

 

もう申し込んだんだぞ。

順序が全くなってない。

 

 

もともと入りたかったから

怒りを押し殺して入会したけど、

そうじゃなきゃ、

雑踏の中で罵声を放ってたところ。

 

それくらい怒りでワナワナしました。

 

 

*******

 

 

なんでこんなこと思い出すかって、

 

日常のホウレンソウでも、

商談でも、

契約でも、

デメリットを伝えるタイミングを誤っちゃいけないなぁと。

 

これを間違うと、

ずいぶん昔の

自分のワナワナ感情が思い出されるのです。

自分がうっかりしちゃった場合には本当にヒヤヒヤもんです。

 

 

もちろん、

商談ののっけから

わが社の欠点とか、

貴社のリスクとか、

当社の貸倒れ実績とか(これは言わないか…)、

そんなことばかりアピールしては商売にならないのでダメなのは当たり前ですが、

 

それでも、

印鑑押しちゃったよ、

ポチっちゃいましたよ、

ダンしちゃったよ、

ってタイミングになってからバッドポイントを伝えると

明らかに遅すぎますよね。

 

 

話の流れとか

相手も顔色とか

相手の声のトーンとか

そんなのでタイミングも計りつつ、

メリットとバランスがとれるように

うまくデメリットにも理解をしてもらわないといけないのです。相手方に。

 

これはべつに、

営業職じゃなくても

正社員じゃなくても

その辺はきっちりと考えておかなければいけないかなと。

 

うっかりはあるでしょうが、

うっかりで済まない場合もあるし。

 

日々、仕事をしている中で、

こちらにワナワナが向かないように。

自分もこれからも気を付けなければなりません。

 

ずいぶん昔に

いいワナワナ経験したよ、

今ではそう思っています。

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。