ビン詰め製品のビン、袋づめ製品の袋の棚卸し
ビン詰め製品のビン、袋づめ製品の袋などの棚卸し
ビン詰め製品や袋づめ製品の製造業を営んでいる会社が、毎月一定数量のビンやビニール袋を購入していて、経常的に消費している場合に、
期末の未使用のビンや袋を「消耗品費」として処理できるのか、それとも「棚卸資産」に計上しなければならないのかについて、見てみましょう。
製品の製造のために必要なものは棚卸資産に計上
ビン詰め製品のビンや、袋づめ製品の袋は、棚卸資産である製品・商品と一体ものとして販売されるものであり、
製品としての最終的な形態の一部のものであるので、「補助原材料」として取り扱われることとなります。
したがって、たとえ毎月一定の数量を定期的に購入して、経常的に消費しているからといっても、
購入時に消耗品費として費用処理をしたまま(損金の額に算入)というのは認められず、
消費していない部分については、資産計上しなければならないこととなります。
棚卸資産とは
棚卸資産とは、一定の棚卸をすべき資産で、次のようなものをいいます。
- 商品、製品、(副産物なども含みます。)
- 半製品
- 仕掛品
- 原材料
- 補助原材料
- 貯蔵中の消耗品
- 上記に準ずるもの
購入時に消耗品費として費用処理が認められるもの
消耗品その他これに準ずる棚卸資産の取得に要した費用の額は、その棚卸資産を「消費した」事業年度の損金の額に算入します。
しかし、
- 会社が、事務用消耗品、作業用消耗品、包装材料、広告宣伝用印刷物、見本品その他これらに準ずる棚卸資産の取得に要した費用の額を継続して
- その取得をした事業年度の損金の額に算入しているのであれば、
その処理も認められています。
ただし、各事業年度ごとに、
- おおむね一定数量を購入している
- かつ、経常的に消費している
ものに限られています。
結論としては、
冒頭の、ビン詰め製品のビンや、袋づめ製品の袋は、
製品の最終的な形態の一部のものであるので、
「補助原材料」としての取り扱われることとなります。
したがって、たとえ、
各事業年度ごとに、おおむね一定数量を購入しており、かつ、経常的に消費していたとしても、
未使用のビンや袋は、棚卸資産に計上しなければなりません。
ちなみに、消耗品には、「包装材料」というものも含まれていますが、
これはあくまでも、運送や保管の際の段ボール箱や、ヒモ、テープ、包装紙などのことを指しています。
ビン詰め製品のビンや、袋づめ製品の袋などは、これらの「包装材料」とは異なっていることに、注意が必要といえるでしょう。
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