生命保険料控除証明書に記載されている申告額と、実際に支払った保険料の金額とが違う場合(年末調整)
年末調整における保険料控除の事務
年末調整においては、「給与所得者の保険料控除申告書」を会社に提出する際に、保険会社から送付されてくる保険料の証明書(生命保険料控除証明書)を添付することとなります。
通常その生命保険料控除証明書には、年初から証明日までに既に支払った金額(証明額)と、その後年末まで保険料を継続して支払った場合の金額(申告額)が記載されています。
年末調整時に会社に「給与所得者の保険料控除申告書」と「生命保険料控除証明書」を提出すると、
(なかには従業員本人にすべてを計算させて完成した状態で提出させる会社もあるでしょうが、)
従業員からの申し出など特段のことがなければ、会社は事務的に「申告額」を採用して年末調整を行うこととなります。
年末まで継続して支払った場合の保険料(申告額)と、実際に支払った生命保険料の金額が違う場合の対応
年末調整までに違いが判明した場合
一般的に、会社は事務的に「申告額」を採用して年末調整を行うこととなりますので、従業員のほうから実際に支払った金額が「申告額」とは違うことを会社に申し出る必要があります
年末ごろに生命保険を解約したり、保険契約を変更したりした場合などには注意が必要です。
年末調整後に違いが判明した場合
年末調整がおわった後に申告額と実際の保険料が違っていたことが判明した場合で、そのことにより所得税の源泉徴収税額に影響が出るのであれば、実際の保険料にて年末調整をやり直すことになります。
この年末調整のやり直しができるのは、従業員に源泉徴収票を交付することとなる翌年1月末までとなっています。
違いが判明したのが1月末までに合わなかった場合
申告額と実際の保険料が違っていたことが翌年の1月末までに判明しなかった場合で、そのことにより所得税の納付額に影響が出るのであれば、従業員自ら確定申告を行うことが必要になります。
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※この記事は、作成時点の法令または経験などをもとに記載したものです。法改正などにより記載内容に相違が生じる可能性があります。
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