パソコン本体と、ソフトや周辺機器をセットで購入したとき
パソコン本体と、ソフトや周辺機器をセットで購入したとき
パソコンを購入する際に、アプリケーションソフトがあらかじめ組み込まれたものを購入する場合や、別々に購入する場合があります。
また、パソコン購入時に、その周辺機器であるディスプレイなどをセットで購入することもよくあります。
このような場合、取得価額が10万円未満である少額固定資産の判定をおこなうときに、
はたして一体モノで考えるのか、または別々のものとして考えるのかについて、見てみましょう。
ソフトがあらかじめ組み込まれたパソコンの取得価額
基本的には、パソコン本体は器具備品であり、ソフトウェアの部分は無形固定資産のソフトウェアという資産区分になります。
しかし、購入時にあらかじめパソコンにソフトが組み込まれているような場合には、あえてそれを別々の資産に分解することはありません。
パソコン本体とソフトの部分が一体となった一つの資産を取得したものとして取り扱うのが妥当です。
仮に、納品書や請求書に資産区分ごとに明細が記載されていたとしても、あえてそれを別々に区分する理由にはならないと考えられます。
したがって、取得価額が10万円未満の少額固定資産の判定をおこなうときには、
ソフトがあらかじめ組み込まれたパソコンの取得価額は、パソコン本体とソフト部分を分解することなく一体モノで判定することとなります。
パソコン購入時に周辺機器も一緒に購入する場合の取得価額
新たにパソコンを購入する際に、ソフトや、その周辺機器であるディスプレイなどをセットで購入して、
これらを組み立てたうえで、1つのパソコンとして事業の用に供することもありますが、
このような場合には、通常1単位として取引されるその単位ごとに、その資産の取得価額を計算することとなります。
つまり、新たに購入したパソコン本体に、一緒に購入したソフトやディスプレイなどのパーツを組み立てたうえで事業の用に供するような場合には、
たとえ購入時の請求書やレシートの明細には別々のものを購入したことになっとしても、
パソコン本体と一緒に購入した周辺機器の取得価額も含めた総額で、10万円未満の少額固定資産の判定をおこなうのが妥当といえます。
なぜなら、実際の使用に際して、それぞれの機能が融合してはじめて1つのパソコンとして事業の用に供することが可能となっているからです。
これがもし、周辺機器であるパーツだけを新たに買い替える場合や、通常1単位として取引されるようなものではないものの場合であれば、
取得価額が10万円未満の少額固定資産の判定は、その買い替えるパーツごとの個別の取得価額で判断すればよいでしょう。
周辺機器を予備品として購入する場合
周辺機器を予備品(スペアパーツ)として購入するような場合には、いったん貯蔵品勘定に計上します。
その後、事業の用に供した段階で、消耗品費勘定などへと振り替えることとなります。
ご覧いただきまして誠にありがとうございました。
※この記事は、作成時点の法令や記載者の経験等をもとに概要を記載したものですので、記載内容に相違が生じる可能性があります。
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