隣の芝生は、本当に青かったのか

僕は今、滋賀県に住んで税理士をしていますが、

税理士をする前は、

会社に勤務していました。

 

そして、滋賀県にくる直前は、

東京に住んでいました。

 

東京の郊外に住んでいて、

会社までは電車通勤、という毎日を過ごしていました。

 

大阪にも長い間住んでいて仕事をしていたのですが、

大阪に住んでいたときに経験したのは、

地下鉄御堂筋線での朝のラッシュアワーの満員電車です。

 

それでもかなり混んでいましたが、

 

東京に引越ししてから住みはじめたところの最寄り駅である西葛西から

会社の最寄り駅である茅場町駅までの地下鉄東西線の混雑ぶりには、

そりゃ、びっくりしました。

これが東京か、と。

 

大げさな表現ですが、

電車が人間の圧で膨張するんじゃないかと思えるくらいの圧力で車内に押し込められて、

(圧でガラスが割れたと聞いたことがあります。)

その圧に耐えるための全身の力みによって、

僕の腹筋も割れてくるんじゃないか、

と思えるくらいでした。

 

 

そんな過酷な毎朝を送ると、

座って電車に乗りたくなるんですね。

 

隣の青い芝生(ここでは別の交通経路)を

探しはじめちゃうわけです。

 

その後、

機会があって、

東西線の西葛西駅付近から、

JR中央線の東小金井駅付近に引越しすることとなりました。

 

僕にとっては、

念願の青い芝生に行くことができたのです。

 

東小金井駅から中野駅まではJR線で、

東小金井駅が始発駅ではなかったことから、朝方はまず座れないのですが、

中野駅から茅場町駅までは、

中野駅を始発とする東西線の電車があることから、

かなりの高い確率で座ることができたんですね。

 

やっぱり、隣の青い芝生は、いいなー、

と満足していました。

 

 

ところが、しばらくすると、

 

電車通勤だと、

家を出てから、電車に乗って、会社に着いて、となるわけですが、

 

家を出た瞬間から、

道中すべてが僕のプライベート空間ではなくなるんですね。

ひとりごとすら言えない、

他の人の目も気になるし。

 

ということで、

僕が次に目をつけた隣の青い芝生は、

車での通勤でした。

 

車通勤はいいなー、と、

車に乗った瞬間から完全個室のプライベートじゃん、と

 

そうこう思っているうちに、

 

良縁があって、

僕は滋賀県に引越しをすることになりました。

 

滋賀に引越ししてきてから、

勤務先への移動手段は、電車ではなく、自宅からの車通勤になったのです。

副産物として、ではありますが、

なんと、僕は、

隣の青い芝生だとあこがれていた、念願の車通勤が叶うことになったのです。

 

 

 

そうして、

滋賀県での生活で

月日は流れていきます。

 

しばらくすると、

滋賀県での通勤時間帯は、

国道や国道付近で、車の大渋滞が頻繁に起こることを知ることとなります。

(僕の近所に限ったはなしとしておきます。)

 

電車通勤の頃は、

あれほど、車通勤がしたいと思っていたのに、

僕の個人的な体質のせいなのでしょうか、

渋滞に巻き込まれると、

僕は、他の人よりもかなり多くの神経をすり減らしてしまう、という

自分の体質に、気が付くこととなりました。

 

僕のまわりにいる多くの人は、

僕よりももっと長い時間移動しても、渋滞があっても

元気にされているのですが、

僕はと言えば、

身も心も弱弱しくなり、

神経をすり減らして、

つい寝落ちしそうになる、という日々を過ごすことになってしまいました。

 

 

このように、

 

これまでに、

幾つもの隣の青い芝生に移っていくことができていたのですが、

 

実際に、その青い芝生に足を踏み入れてみると、

遠目に見ていたような芝生とは違っていたり、

 

おそらく自分の個人的な体質の問題なのでしょうが、

その芝生が身体に合わなかったりすることがある、と。

そのような色々なことが分かってきたのです。

 

このはなしは、

移動手段の違いだけにフォーカスしたものでしかありませんが、

 

それでも言えることは、

隣の青い芝生は、遠目には、

思った以上に美しく見えるということ、

でも、

それがほんとうに自分に合う芝生なのかどうかは、

実際に体験してみないと分からない

ということです。

 

 

実際に経験してみないと分からない。。。

 

どうしましょうかね。

 

分からないからといって、

尻込みするのは、あまりよくありません。

 

実は思ったほど青い芝生ではなかったとしても、

試してみることは、大事だと思います。

(下調べも可能なら。)

 

そして、

実際に体験してみて、

たとえそこが青い芝生ではなかったとしても

凹まない、ということも大事だと思います。

 

 

今回は、

通勤手段を例にとったはなしではありますが、

仮にほかの例であったとしても、

青い芝生はどんどん探せばいいと思いますし、

(これは、世の中に目を向ける、という意味でもあります。)

 

自分の目で見てみて、

そして、それが青く見えるのなら、

やみくもではない限り、

実際に経験してみることも大事にしたいと思っています。

 

 

 

 

 

ご覧いただきまして誠にありがとうございました。

 

 

ちなみに、いまでは、

自宅から事務所まで、

車でも、電車でも、自転車でも、徒歩でも、通えるようになっています。

いまではこの環境に満足しています。

 

 

いまいる自分の芝生を、より青くするのだ、という考え方もありますし、

自分が成長したのだから、いまの芝生では物足りなくなってきている、という考え方もあります。

 

そして、今回の記事のように、隣の青い芝生に移るのだ、という切り口もあるのですが、

これらのいずれも共通しているのは、

「自分が満足するところまでは変化していくのだ。」

ということではないでしょうか。